在留特別許可とは

  在留特別許可とは「本来退去強制処分を受ける方(オーバーステイ者等)に対して、法務大臣の判断によって在留を特別に許可する」措置であって、法務大臣の自由裁量により与えられるものとされています。

 実際には、在留特別許可は地方入国管理局長の裁決によって判断されているため、ある一定の基準は存在すると考えられますが、あくまで在留特別許可の最終判断は、個々の事情により判断されます。「日本人との結婚」イコール「在留特別許可」ではないことに注意が必要です。

 在留特別許可が与えられるかどうかは、申告者(オーバーステイの方)の在日経歴や家族等の個人的事情だけではなく、そのときの入管、外交、治安政策等も強い影響を及ぼします。申告者(オーバーステイの方)の事情は、それぞれ異なりますし、国内国際情勢は変化しますので、在留特別許可についての画一的な基準を示すことは非常に困難です。
 
 私たちの経験上、在留特別許可が認められる場合として(婚姻事案)下記があげられます。繰り返すようですが許可基準ではありません。
1 日本人や永住者との結婚の場合
2 日本人との間に生まれた子を養育している場合
3 永住者や定住者と結婚の場合

 上記1、3の場合、婚姻は法律上成立していなければなりません。外国人配偶者(オーバーステイの方)の本国の婚姻手続きも原則必要です。もちろん真正な婚姻であることが必要です。入国管理局もこの点については慎重に調査を行いますし、当事務所も受任の際には独自の手法で調査を行います。

 さらに、「素行の善良性」も重要なポイントとなります。不法入国・超過滞在も立派な法律違反ではありますが、社会に与える影響が大きいと判断される場合や治安維持に関して重大な影響を与えると判断される場合には許可されません。管理売春、不法就労斡旋、薬物、犯罪集団への帰属等が挙げられます。

 ただし、出頭申告の際には、在留状況等について虚偽の申告をすること(うそをついたり、隠したりすること)は、絶対にしてはなりません。嘘をついたことが分かれば、絶対に日本に滞在することは許可されません。


適法な手続きで、在留資格を取得し、今後の人生が豊かで幸せなものになるように、お手伝いを致します。

  

※ 偽装結婚・偽装認知は犯罪です。絶対におやめください。


在留特別許可取得への手続きについて

退去強制処分を受ける場合とは

 入管法24条(退去強制)
 
 
不法入国者 (密入国者、偽装旅券を使用した者など)
 
不法上陸者 (上陸審査官から上陸許可を受けていない者など)
 入管法22条の4第1項第1号、第2号の規定により在留資格を取り消された者
 在留資格を取り消されたのに、出国指定期間内に出国しなかった場合
 上陸在留申請のために
偽造・変造文書の作成や提供をした者
 テロリスト

 日本在留中の外国人で次のいずれかに該当する者
  
資格外活動を行っているもの(許可された以外の仕事をしている場合)
  
不法残留者(変更・更新申請をせずに在留期限経過後も滞在している者)
  人身取引等の加害者
  旅券法違反の罪により刑に処せられた者
  集団密航の罪により刑に処せられた者
  外国人登録法に違反して禁錮以上の刑に処せられた者。(執行猶予の言渡しを受けた者を除く。)
  少年法の規定により長期三年を超える懲役又は禁錮に処せられたもの
  
麻薬及び向精神薬取締法、大麻取締法、あへん法、覚せい剤取締法又は刑法あへん煙に関する罪に規定違反して有罪の判決を受けた者
  上記のほか
無期又は一年を超える懲役若しくは禁錮に処せられた者。(執行猶予の言渡しを受けた者を除く。)
  
売春に直接に関係がある業務に従事する者
  
不法入国・不法上陸幇助者
  暴力主義的破壊活動者
  別表第一の上欄の在留資格をもつて在留する者で、住居侵入、通貨偽造、文書偽造、有価証券偽造、クレジットカード不正使用、印象偽造、賭博罪、殺人、傷害、逮捕監禁、誘拐、窃盗強盗、詐欺恐喝、盗品譲受け、暴力行為等処罰に関する法律の罪、等の罪により懲役又は禁錮に処せられたもの
  短期滞在の在留資格をもつて在留する者で、国際競技会等の開催場所場所において、人を殺傷、暴行、脅迫し、又は建造物その他の物を損壊したもの (いわゆるフーリガン等)
  仮上陸の許可を受けた者で、逃亡し、正当な理由がなくて呼出しに応じないもの
  退去命令違反者
  出国命令を取り消された者
  難民認定を取り消された者


アドバイス

オーバーステイの外国人と結婚できますか?
 結婚できます。ビザ・在留資格があることと、結婚できるかどうかは別の問題です。ですから、結婚したからといって自動的に在留資格を取得できるわけではありません。

オーバーステイを解消して合法的に日本に滞在する方法には何がありますか
 1 在留特別許可~日本に滞在したまま手続きを行う
 2 出国命令~オーバーステイであることを自己申告し帰国。1年以上経過してから呼び寄せる
 3 退去強制処分を受け帰国。呼び寄せには長い時間が必要。

 

外国人同士の結婚でも「在留特別許可」が認められますか?

 「永住者」や「定住者」の在留資格を持っている方と結婚された場合は、「在留特別許可」が認められる可能性があります。就労資格や留学生と結婚した場合は、在留特別許可が認められる余地がありませんので、いったん帰国をして、在留資格認定証明書の交付を受けて再入国する必要があります。

 家族そろってオーバーステイの状況になっている場合は、子供の就学状況など、事情によって許可される可能性があります。

 
在留特別許可の手続きには専門家の力が必要ですか?
 ご自身で手続きをされているご夫婦もいらっしゃいますが、ほとんどの方は、何らかの形で専門家を利用され、出頭の際にも付き添ってもらっていらっしゃいます。
 ただし、非合法の支援集団や、手続きに不慣れな資格者の方も多くいらっしゃいます。ご注意ください。


在留特別許可の根拠

 (法務大臣の裁決の特例)
第五十条  法務大臣は、前条第三項の裁決に当たつて、異議の申出が理由がないと認める場合でも、当該容疑者が次の各号のいずれかに該当するときは、その者の在留を特別に許可することができる。

四  その他法務大臣が特別に在留を許可すべき事情があると認めるとき。

 解説

 入管法第50条の規定は、容疑者からの異議の申出に対する法務大臣の裁決の特例、すなわち法務大臣の在留特別許可をする権限について規定したものです。法務大臣の裁決は異議の申出が理由があるかどうかについて行われ、「理由がない」すなわち退去強制事由に該当するとの裁決のあった容疑者は、本邦での在留が最終的に否定され、本邦からの退去を強制されることになります。しかし、法務大臣は、異議の申出が理由がないと認める場合でも、容疑者に特別の事情があると認めるときは、その者の在留を特別に許可することができることになっています。この在留特別許可は、元来強制退去処分を受けるべき者に対し、法務大臣の判断によってその者の在留を特別に許可する、いわば請求権なき者に利益を付与する処置であって、異議の申出が理由があるかどうかの裁決すなわち容疑者が退去強制事由に該当するか否かの事実認定とは異なり、法務大臣の自由裁量により与えられるものであると解釈されています。

 上記のとおり法務大臣は、異議の申し出に対する裁決に当たって、異議の申出が理由がないと認める場合、すなわち容疑者が退去強制事由に該当すると認める場合であっても、その容疑者が一定の事由に該当するときには、その者の在留を特別に許可することができます。異議の申し出に対する裁決は、容疑者が退去強制事由に該当するか否かについて法務大臣が証拠資料に基づいて事実認定を行うものであるのに対して、入管法第50条の裁決の特例は、容疑者が退去強制事由に該当する場合においてなお特別に在留を許可すべき事情があると認めるときに、法務大臣がその自由裁量権に基づき恩恵的措置として在留を許可するものです。

 「その他法務大臣が特別に在留を許可すべき事情があると認めるとき」とは、法務大臣が特別に在留を許可すべき事情があると認めるときという意味である。在留特別許可をするに当たって考慮すべき事情そのものについて法務大臣の自由な判断にゆだねています。
このことは、外国人の入国・在留を許可するか否かは国家が自由に決定することができるものとされる国際慣習法上の一般原則にも合致するものであるといえます。このような許可の性質にかんがみると、法務大臣が在留特別許可を与えなかったことについて、当・不当の問題が論じられることはともかく、違法の問題が生じることはあり得ません。
また、在留特別許可を与えるかどうかは、単に容疑者の在日経歴、家族関係等の個人的事情のみならず、出入国管理を取り巻く状況、送還に関する事情、内政外交政策等を総合的に考慮した上、法務大臣の責任において決定されるものであって、その裁量範囲は極めて広範なものであるといえます。そして、これらの考慮すべき諸事情は相互に関連し、個人的事情、客観的事情は個々に異なり、国内事情、国際情勢は時代とともに変化するものであるから、在留特別許可の許否についての固定的、一義的な基準は存在しないというべきであると過去の裁判においても判断されています。

 法務大臣は在留特別許可をする場合に所要の条件を付することができます。
法務大臣による在留特別許可は行政法上の特許に当たるものと解され、行政法理論からすると、法律上附款を付することができる旨の規定がない場合においても、必要な附款を付することができます。国際慣習法上も、国家が外国人の入国・在留を許可する場合において、必要な条件を付することが認められています。こうした一般原則を踏まえて、法務大臣が在留特別許可を与える場合に必要と認める条件を付することができることを入管法では規定しています。

 法務大臣が在留特別許可をする場合に付する在留期間その他の条件は、入管法規則に規定されています。法務大臣が在留特別許可を与える場合には、通常は、許可の条件として、在留資格を指定するとともに在留期間を定めます。

 法務大臣のした裁決の特例による在留特別許可は、異議の申出が理由がある旨の裁決とみなし、その通知を受けた主任審査官は、直ちに容疑者を放免しなければなりません。
最終判断として法務大臣が在留特別杵可を決定した以上、もはや容疑者の身体の拘束を継続する理由は存在しませんから、通知を受けた主任審査官は一切の遅滞なく放免の手続をとり、容疑者を放免しなければならないと規定されているのです。

 

(判例〉
法務大臣のなす特別在留許可は、元来強制退去処分を受けるべき者に対し、法務大臣の判断によってその者の在留を特別に許可する、いわば請求権なき者に利益を付与する処置であって、右処置をなすにつき法律上これを羈束(きそく)する規定は見当らないし、しかも外国人の入国及び在留の許否は国際慣習上条約のない限り当該国家の自由な判断に委
ねられていることから見ると、右特別在留許可は法務大臣の自由裁量によって決定し得べきものであると解せられる。従って裁判所が右特別在留許可の当否につき判定を加えるべき限りでないし、又控訴人主張のような事情があったとしても、もとよりこれをもって法務大臣が特別に在留を許可しなかったことにつき、その自由裁量権の範囲を逸脱し或は裁量権を濫用したものとは言えない(昭和三三年一〇月二八日東京高裁判決、昭三五年四月一日最高裁第二小法廷判決)。

 

出入国管理令五〇条に基づき在留の特別許可を与えるかどうかは法務大臣の自由裁量に属し、その性質は恩恵的なものであるから、法務大臣が従前の多くの許可事例などからその裁量権を行使する準則のような判断基準をもうけることがあるとしても(もっとも、本件では被控訴人法務大臣はそのことも争っているが)、それは行政庁の内部の事務処理にあたり処分の妥当性を確保する基準として定められるのにすぎず、その基準に違背しても当不当の問題を生ずるのに止まり、特別在留許可に関する処分をするにつきその判断基準及び存否を処分理由として明示する必要はなく、その理由を明示しなかったことをもって、自由裁量権の濫用であるとすることはできない(昭和五四年一月三〇日東京高裁判決、昭和五五年一月二四日最高裁第一小法廷判決)。 


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